もうひとつの繭の物語


「南アルプス天然水」で登場した遠山景織子さん映画デビュー作。1993年作ということだが、自分が観たのは1996年のこと。その後は1度くらいしか見返してなかったから、たぶん今回15年ぶりくらいの再見かな。

ドラマ版を知らない(!)ので比較できないけど、その内容を映画の時間内に収めるので詰め込んだ結果なのか、いろんな背景があまり語られず、それが逆に「謎の凄み」を漂わせてて怖い。なんだか理由はわからないけど、みんな実際にいそうな気がする人物ばかりみたいな。この15年間を経た自分自身のことを思うと、どれも他人事ではない気がするのがまた怖い。それくらい当時と比べて今の日本も荒んだということなのだろうか。

映画について言えば、これはもう完全に、遠山景織子さんの「長いPV」である。もちろん当時、私も彼女が大好きで、だからこそ「自分が嫌いなタイプの映画」だと知ってたのに見たのである。彼女だけ見てれば、他の細かい点などどうでもよくなる。それくらい存在感がある。ちょっと可哀想すぎて胸がキリキリ切なくなってくるけど。
唐沢寿明は(わざとなのかもしれないけど)芝居が濃すぎて演劇チックなのが古さを感じる。そこだけもったいない気がした。

鎌倉高校あたり、江ノ電やら海の風景がふんだんに出てきて、私も当時、何度も「お散歩」に通ったの思い出す。よくロケに使用されるエリアだが、私にとっては「この映画の聖地探訪」なのだよね。そういう意味でも楽しく見ました。

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